デビューを目指すならボーカル教室でボイトレを。

最終目標がボーカリストとしてメジャーデビューなら、業界と繋がりのある音楽教室を選んで入学するのが吉でしょう。 いくらレッスンを受けて上手に歌えるようになっても、どんなに優れた才能があったとしても、それだけでは簡単にデビューまではこぎつけません。 プロとしてやっていくには実力よりも運の要因が大きいので、コネクション無しでは夢半ばで諦めることになる可能性が高いのです。

では具体的にどんなスクールがいいのかですが、入学案内のパンフレットやそのスクールのホームページにそれっぽいことが書かれているかをチェックします。 卒業生の中にデビューしたミュージシャンがどれだけいるか、レコード会社や芸能関係の事務所と提携しているか、が分かりやすいポイントとなるでしょう。 プロのミュージシャンを多数輩出しているボーカル教室ならそのことをアピールして生徒を集めようとしますから、 当然でかでかと目立つ所に大文字や色文字を使って卒業生達の名前を書いているでしょう。 もしかしたら講師陣の中にもプロでやっていた方がいるかもしれません。

レコード会社との提携ですが、こうした繋がりがあれば生徒がプロデビューするバックアップも期待できますし、過去にもいくらか実績があったと考えられます。 逆にそれらが一切ない場合はレッスンは受けられるけど業界とのコネクションはほとんど期待できませんので、自分の実力と地道な努力でデビューを目指すことになりますが、 でもそれで損をすることはないかもしれません。 あまりコネに頼るのもどうかと思いますし、音楽業界に顔が利くスクールだと得をするかもしれない、位に考えてもいいでしょう。 それよりもどれだけプロを輩出しているかの方が重要そうで、これはその教室の生徒を育てる能力を知るうえでとても参考になります。

とまあプロデビューの話をしてしまいましたが、いきなりそんなに上達するわけではありませんので入学時にはそこまで考えなくてもいいかもしれません。 だいたいプロを目指せる段階まで到達するのに、少なくても2年~3年はレッスンを続けなければならないといわれております。 どんなに優秀な講師の指導を受けても劇的に上達するのは初心者レベルでの範囲内だけで、プロのボーカリストのレベルになれるのは 年単位でレッスンを続けてからのことになるのも当たり前、厳しい世界なのです。 年末恒例のカラオケで「あれ、去年よりも上手になったんじゃない?喉の調子も良さそうだし振り付けも見事だよ」と言ってもらえる程度でよければ そんなに時間はかかりませんが、スクール主催の発表会やオーディションで審査員を唸らせるほどの実力を身につけたり、 一流のオーラを纏うには短期間のレッスンでは無理なので、プロを目指すのなら入学してしばらくは派手な活動をしたがらずに地道にレッスンを受けて、 実力をアップさせることに集中するのがいいでしょう。 そして2年の月日が流れ去ってから、街でベージュのコートを着て歩きながら「まだ本気でプロとしてデビューしたいと思っているか?」と自問して、 「イエスだ」と決心が揺るぎないものだと確信を得たのなら、そこで改めでデビューに向けて動き出してもそんなに遅くはないかもしれません。

プロダクションや芸能事務所とのコネクションを持つスクールはその時に役立つかもしれませんが、裏を返せばそのルート以外でデビューをする道を塞いでいる場合もあるので、 絶対に有利だとは言い切れない部分もあります。 提携しているレコード会社の主催するオーディション以外には応募しないことを求められたり、デビューするのならこの事務所に所属すること、といった約束を させられることもあるので、業界との繋がりが必ず有利だとは言えないのです。 なので実力をつけるまではプロになる具体的な行動やルートを考えてスクール通いをせずに、自分に合った音楽教室を選んでも良いでしょう。 その後にデビューを視野にスクールに入りなおしたり、事務所探しをしても遅くはないので、慌ててはいけませんよ。